障害年金の計算方法

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 石井浩一

最終更新日:2024年08月23日

1 障害年金は具体的にいくらもらえるのか

 障害年金の受給額については、加算等も考慮すると複雑な部分もあるかと思います。

 こちらのページでは、受給金額の概略、計算根拠等について順番にご説明いたします。

2 障害基礎年金と加算

 障害基礎年金には2級と1級があります。

 また、子の加算というものがあります。

 障害基礎年金2級の基準額は年額78万0900円、1級は1.25倍した97万6125円です。

 実際の受給額は、毎年度ごとに物価、賃金等を考慮して定めた改定率によって増減します。

 受給者に生計を維持されている子(18歳になった後の最初の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子)がいる場合には、受給額が加算されます。

 基準額は、子2人目までは1人につき22万8700円、3人目以降は1人につき7万6200円となっています。

 加算分についても同様に改定率の影響を受け増減します。

 上記を踏まえて具体的な金額を計算しますと、

 障害年金2級で加算対象の子が3人いる方の場合、年額は

 78万0900円+22万8700円×2人+7万6200円=131万4500円(×改定率)となります。

3 障害厚生年金と配偶者加算

 障害厚生年金の場合、2級の下に3級が追加され、3級より障害の程度が軽い場合、一時金である障害手当金に認定される可能性もあります。

 2級以上の障害厚生年金の場合には、障害基礎年金に上乗せされる形で支給されます。

 障害厚生年金の受給額は障害基礎年金のように定額ではなく、これまで厚生年金の保険料を納めて来た状況に応じた「報酬比例の年金額」が支給されます。

 報酬比例の年金額の計算方法は日本年金機構のページにも記載されております。

 ご興味のある方はこちらもご確認ください。

 参考リンク:日本年金機構・は行 報酬比例部分

 3級以下に関しては最低保障額が定められており、障害基礎年金2級の3/4にあたる58万5675円×改定率の受給となることもあります。

 障害手当金は報酬比例の年金2年分の一時金で、3級と同様に、3級の年金額2年分の最低保障があります。

 2級以上の障害厚生年金については、配偶者加給年金が定められており、受給者によって生計を維持する配偶者(年収850万円未満または所得655万5000円未満)がいる場合、年額について22万4700円×改定率分が加算されます。

PageTop